圧倒的な強さでスーパーボウル2連覇を達成した49ナーズ、モンタナ。翌年ファンの関心は49ナーズ3連覇であった。不思議なもんで
3連覇を期待すると同時にその強い49ナーズを倒すチームもみてみたいと思う、ファンは勝手だ。
他のチームが STOP THE 49ナーズで望んでくる中さすがは49ナーズ、NFCのチャンピオンシップまで駒を進めた。あと2試合。
相手はディフェンスのニューヨーク・ジャイアンツ。私が憧れて大学時代同じ番号#56をつけたLBのローレンス・テイラーがいた。
試合はさすがはディフェンスの強いジャイアンツ、49ナーズ相手にもそうそう点数は取られない。が、しかし。じりじりと点数が離れて
いく。そんな中モンタナがパスプレーのためドロップバックをし、まず、右のアウトサイドラインバッカー(QBが右利きだと死角になる)
のテイラーのプレッシャーを避け、左のディフェンスエンドに入っているレナード・マーシァルのプレッシャーもかわし、パスモーション
に入った瞬間!一度かわされて転んでしまったマーシャルが復活しモンタナの背後からドン!!ボールはファンブル。しかし、カメラは
倒れているモンタナを映す。モンタナはこのヒットで退場、指骨折。幸いボールも49ナーズがリカバーし、残り時間リードを守れば良かった。
マジックも何も必要なかった。しかし、フットボールはモメンタムのスポーツでもある。大黒柱を失い士気がどんどん下がる49ナーズ。
ボールコントロールの単純なRBへのハンドオフ。OLとDLの壁に突っ込んだとき手からボールがスルリと落ちた。ファンブルだ!と、
その瞬間、地面に落ちる前にキャッチした選手がいた。テイラーだった。なんというボールへの集中力。その後、終了間際の逆転FGを
決めてジャイアンツはスーパーボウルへ進出した。と、同時に49ナーズの3連覇が消えた。15−13。
翌年、モンタナはチーフスへトレードされた。怪我・年・若手(スティーブ・ヤング)いろいろな理由はあっただろうが、あのヒットがなく、
もし3連覇していたら。ヒット一発で歴史は変わるんだな。歴史とは一発のパス・キャッチ・ヒットの積み上げだもんな。 |